最近、お客様や同業者の方から映像の雰囲気(色や質感)などについておほめ頂く機会が多いです。こだわりを持って、オリジナルのlookを追求している立場としてはとても嬉しく、ありがたい事です。でもまだまだ学ぶ事は多いと日々感じます。
先日は岩井俊二監督の「四月物語」を見ました。監督の他の作品は見た事があるのですが、今回は撮影の篠田昇さんに興味があり、勉強させて頂きました。篠田さんは残念ながらもうお亡くなりになっているのですが、日本を代表する撮影監督です。その映像色彩は独特な物もので、一目でそれと分かるlookを持っています。まずカメラは手持ちで「心地よいゆれ」が特徴。またクレーンも多用します。映像の色は、プロミストやフォグなどで柔らかい光の演出。落ち着いた構図とカット割りが続いていたら次には早くて変則的なカット割りなど。
映画はストーリーから演技、照明、演出など多くのパートが一つになって作られていますが、撮影としてこれまで印象的な役割を果たす方はいません。
後に様々な人たちが篠田さんの映像に似たものを作っていますが、やはり「オリジナルを作る」と言う事はすごい事なんだなあと改めて感じました。ブーケアンドリールでもオリジナルな映像の雰囲気を見つけられるよう、がんばります。
画像は先週撮影に向かった大阪南港の一風景。恐れ多くも「shinoda」lookとして設定ファイルを保存。