世界の「これはっ!」と感じるウェディングムービーからいくつか映像をご紹介していますが、今回はこちら、「Alberto & Yago Videography」さん。スペインのビデオグラファーさんのようです。まずは映像をみてください。
とりたて特機で技術アピールすることもなく、きれい、楽しい、映像に遊び心がありますよね?お二人やゲストの皆さんのお人柄も感じられます。ポーズだけじゃなく、表情をよく捉えているのがわかります。色も自然なようですが、かなりこだわって、上品でクラシックな色合いを探しているようです。
他に特徴は、「コマ落とし」と「スロー」と多用した編集。被写界深度の浅い手持ちカメラのラフな撮影で、浮遊感が出ています。細かなカット割りで、その日のディテールをテンポよくつなぐ。それが大げさじゃなくて、すごくセンスよくまとめてられてます。
こういった映像、最近ウェディングでもよく見られるようになっていて、私は「ちゃかちゃか編集」と呼んでしますが、一つのシーンをじっくり見るのではなく、その日のイメージを「ぐちゃっ」とひとまとめにしてかき混ぜてみたような、パッと見てよくストーリーはわからないけれど、感覚として「楽しい」印象は凄く残ります。これは1カットを人間の認識できる十分な時間より若干短めにする効果ですね。
でも安易にこの編集方法を使っちゃうとただの下手な撮影になっちゃうと思います。一つ一つのカットが美しく、力があるこそ短いカットの積み重ねで情熱がたまってゆく。そんなイメージでしょうか。
ウェディングビデオグラファーも「個性」が重要なんです。こんな手法のウェディングムービーも作ってみたいですね。