この前、現場でこんな話を聞きました。「自分は出入り禁止と決めさせて頂いている会場がある」と。ウェディングの外部スタッフさんなんですけどね。自分が出入り禁止になったんではなくて、自身で「この会場にはお客様に依頼されても行かない」と決めているんですって。理由は、自身の思い通りの仕事ができないからだとか。そんな話、たまに聞くんです。でも私はそれにすごく違和感を感じるんです。
三池崇史監督って知ってます?多作と、ちょっとクセのある雰囲気の映画で知られる監督。1年に3本も撮るそうです。なぜそんなに多作なのか?理由は「断ったらもったいない」とのことです。
もし、お客様が一生懸命に選んだ会場、そこに呼ばれる外部業者も選びに選んでご依頼いただくわけです。そこで「この会場では実力が出せない」と言われたらどうでしょう?きっとお客様はとても残念に思い、他の業者を探すでしょう。そして、きっとお客様の理想としたものからは結果、離れますよね。
プロって?
こんな言い方は野暮ですが、プロってなんでしょう?自身に期待をされ、ご依頼を頂いたのであれば、その環境や条件などに不満を言うのは違うかな?と私は思います。もちろん、実際にご結婚式の会場様と言うのは外部の業者に「温かく」ない、条件が悪い場合も多いです。
でも、お二人はその会場を選び、私を選んだ。
それなら、自身がそこで出来ることを精一杯やらせて頂くことが筋だと思っています。文句言わずにね。だってあなたがやらないともっと最悪な状況になってしまいますよ。全てはお二人のため。「思い通りの仕事ができない」?自身のエゴでしょう。
全てはお二人を信じているからこそ。そこが根本です。逆説的に、そのお二人を信じられなければ仕事自体ができないと言うこと。
「断ったらもったいない」と言う三池監督、謙虚さと自身への厳しさを感じ、私は好きです。