Audibleって知ってますか?最近いろんなとこで耳にする「本を音声で聞く」サービスです。これ、アマゾンのプライム会員だと3か月お試しなので聞いてみました。
日頃本を読まない人、もしくは興味があっても読む時間がない人、面倒な人にはいいですよね。ページをめくらなくてもナレーターが読んでくれるんですから。それで、iPhone持って打合せに向かう途中で聞きました(読みました)。本は好きな藤村正宏さんの本、多分これ読んだことあるんだけど。
すごいナレーションの人は上手です。この本だからか、語り口が親しみやすいのでぐんぐん引き込まれます。電車でつり革につかまっている時も、ホームで待っている時も、暇はしません。頭では理論的なことを考えているので、結構「聞く努力」が必要です。ぼーっとはしてられません。このへんが音楽を聴くとは違いますよね。確かに本をめくらなくて済むのは、通勤電車とかにはいいかもと思いました。
でもしばらくすると
でもしばらくすると、駅から見える風情ある風景に目が止まり、「こんな風景どう撮ったらいいだろうなあ」と考えると、Audibleは意識から外れ、30秒巻き戻し。
駅で降り、歩いていると美味しそうなそば屋の看板、そこで「最近美味しい蕎麦たべてないよなー」と思い起こす。そしてAudible忘れられ、30秒巻き戻し。
そんな感じで、移動中だって結構いろんなことを考えているものだなと再発見しました。
最近はスマホのせい(おかげ)でサービスを売るお仕事はありとあらゆる「隙間時間」を奪う競争に勤しんでいるとか。
でも「隙間時間」って大切なんだなと。ぼーっとしているように見えて、あらゆる外からの刺激を感じていて、そして頭の中では過去からの刺激も反芻するように感じている。そして未来も見つめる。今だけじゃないんですよね、人間の考えることって。
常に情報や刺激につつかれている、そんな状況はそういった、「空白」の時間にワラワラと出てくる自由な発想やイメージを塞いでしまうのではないかなあ、勿体ないと感じました。
映像の編集もそういえば
そう、長編の編集でもあまり情報が多いシーンが続くと「ブレイク」するシーンを意識的に入れたります。何気ない景色だったり。そんな箸休めのシーンで、今までの出来事の意味を振り返ったり、これからの物語の先を想像したりして。それがワクワクにつながるんですよね。
映像もAudibleと一緒なんですが、本とは異なり、「自分で再生をコントロールできない」ですよね。そういった完全に受け身のメディアは「空白部分」を残しておくと言うことがすごく重要なんじゃないかと。それがビジネス書には合っていない感じですよね。これが落語だとどうでしょう?きっとその辺も考えられている気がしますので、今度聞いてみます。ぜひ物語として映像にもつながるものがあるかと。
そして、「ぼーっとする時間」も意味のあるものとして大切にしたいですね。