映像って一人ではできません。一人で作って一人で楽しむものではないから、いろんな人の力が必要。。他のスタッフだったり、クラインアントだったり、様々な人とのあーでもない、こーでもないのやり取りから完成度を高めていくのが素敵なところ。
映像を撮影後のそんなコラボレーションは主に、編集PCを見ながら皆で進めていくものですが、こんな新しいサービスを発見しました。
紹介映像はこんな感じ。
映像コラボレーションツール、レビューツールとうたっていますね。映像サイトVimeoと連携していることから知りました。主な機能は、映像をアップして、アカウントそれぞれが画面に直接コメントをつけられるということ。それがメッセージツールのような形で気軽に進められるんですね。
有料ですが映像は無制限でアップできます。もちろん、元の素材をあげればレビューをするときはストリーンミングでスムーズに再生してくれます。
これでどんな事ができるでしょうか?
映像の視聴
以前:映像をディスク、もしくはPCに入れてクライアントへ持ち込む。もしくは編集室に集まる物理的制限がある。
Wipster:まず、映像クリップをWipsterにアップ。パスワード付きでリンクをスタッフやクライアントにシェアします。クライアントは内容をストリーミングでどこでも視聴可能。(スマホでも、何人でも)
意見の交換
以前:その場で映像を見ながら各自思いついたことを言い合う。ときに収拾がつかない時も。リアルタイムで作業を行うか、修正の指示の保存(記録)が必要になるという無駄な手順。
Wipster:映像クリップの指定箇所に直接コメントが書ける。各自が好きな時間と場所でじっくり意見を出せるため、質の高い意見がまとまりやすい。そして、その意見をもとにチャットツールのようにやり取りができる。ここで、履歴が正確に残るということがとても重要に思われます。「言った言わない」などあるあるですよね。
そして、バージョンの管理もわかりやすい。
面白いのが、キーボードのショートカットがきちんとつけられているということ。これでコメントへのスキップ、再生、一時停止がすごくスムーズです。使い勝手わかってますね。
今回はウェディングではなく、衣料関係のお客様のプロモーション映像制作に使用させていただきました。印象はとてもいいです。映像の指定の箇所にピンが打てるのもいいですが、コメントの細かな指示など、几帳面なエディターには向いているんじゃないでしょうか?逆にざっくり雰囲気エディターはイライラするかもです笑
ただ、気になる点もあって。それはスピード感。
やはり、意見を「文字」にする時点でじっくりとその意見を考えるという利点はあるんですが、その後のやり取りがちょっと面倒だなと感じることもあります。例えば、「このカットはいらないね」とクライアントがおっしゃるとき。もちろんそこでバッサリ切れば終わりですが、このカットは全体を構成するための重要な何フレームで、これがないと以降のリズムも崩れるし、構成が破綻するというようなとき。いちいちそんな文を書いて説明するのはとても手間です。
こういった場合、やはり顔突き合わせてリアルで会話を進めながら、実際の画面で見てもらう方がやりやすいというのはあります。
要は使いようで、Wipsterである程度皆から意見をもらっておいて、その後にリアルで顔を合わせて編集を進めるなんてのが妥当な使い方かもしれません。私もよく使っているskypeによる編集画面の共有作業なんかもありですね。そのためか「フォーカスモード」なんてモードもあります。この画面を見ながら皆でコメントを一つづつ検討していくとか。
よく言うんですが、映像に限らずクリエイティブな作業って「正解」がないんです。人の好みは千差万別。あえて正解とするならば、一番多くに気に入られて、多く売れることでしょうか。でもそれは事前にはなかなか判らないですよね。
そういった編集作業の「混沌」を少してもスムーズにしてくれるサービスが「Wipster」です。これからも使用していきますので、楽しんで映像を一緒に作ってみたい方、面白いですよ。