少し前にこんなツールを紹介しました。映像コラボレーションツール「Wipster」を試す。あれからも使い続けているんですが、やっぱりいいですね。これからの映像制作には欠かせない作業連携のツールになるんじゃないかな。ちなみに「映像コラボレーションツール」というのは、映像の編集時に、制作途中のムービーをオンラインにアップして、そこにコメントなどを皆で書きながら意見交換を進めていくというツールです。映像の「この部分をこう変えて!」とか、そんな指示が遠方にいてもWEB経由で的確に伝えられるのが素晴らしい。
で、以前ご紹介したWipster、他にもコラボレーションツールを発見。早速試してみました。
Frame.ioというツールです。
費用
Wipsterと双璧をなすビデオコラボレーションツールらしいです。まずアカウント登録。「free」アカウントから始められて、その後、いつものように月の転送データサイズやプロジェクト、アカウントの数によって費用は段階的に変わります。Wipsterは$15から無制限時間のムービーアップで、その後チームメンバー(招待できるアカウントではなく、アップや管理ができるメンバー)の数によって段階的に変わります。Frame.ioの方が若干高い気がするかな。
操作
メイン画面はこんな感じです。Wipsterそっくりですね笑。開発元から離れてそれぞれが作ったとかいうよくあるアレなのかな?ここまで似ているとね。基本的には左列にプロジェクトを作って、その中にビデオファイルをアップしていく。すると中央のサムネイルのようにムービーが並んでいきます。
一つのクリップを開くと、中央に再生画面が出ます。再生コントロールできますので、適宜の場所でコメントなりを記入します。すると、右列にコメント一覧が出て行きますすので、そこでショートメッセージのようにやりとりしていくわけです。
ここで面白いのが、Wipsterには無い「手書き」が出来る事。Wipsterは画面内の場所にポイントを打つのみでしたが、これであればもう少し細かな指示も伝わりやすそうです。(他にも矢印なども)そしてその、「手書き」の箇所はコメント列にちゃんと手書きアイコンがつくんですね。細かいところが分かりやすい。
あと、もう一つ面白いのが右下の紫丸アイコンを押すとチャットボックスが開きます。ここで、招待したメンバーとコメント列以外の会話ができます。添付ファイルも送ることができるので、次の撮影の段取りや、資料の受け渡しなどをここでやってしまえますね。
まだありました、面白いところ。クリップのバージョン(第1次編集版とか第2編集版とか)を隣に並べて比較再生できます。これは、カラコレの前後など比べやすいですね。でも、時間列は一緒なので、カットしてちょっとずれるとズレたまま再生は進みます。
Premiereとの連携
Wipsterもそうでしたが、こちらもAdobe Premiereと連携ができます。PremiereのExtensionとしてをダウンロード、一つのパネルとして統合させることが可能です。Wipsterと同様にコメントのポイントでチャクターのようにタイミングを同期可能なんですが、こちらの方はパネルの中でオンラインの映像をストリーミング再生させながら、タイムライン上のポイントも同期するっていう技が可能です。これは使いやすい。コメントもこのまま書き込めます。
Link Playheadsボタンで再生同期。
アップロード
そしてアップロードの方法もWipsterと変わりありません。Premiereから直接オンラインへアップできます。とは言っても裏でEncoderが立ち上がってエンコードを行ってくれていますが、気づくことなく自動でしてくれます。
アプリも対応
そして、最後の面白いところ、スマホアプリもあるんです。
これ、まあスマホのブラウザで開いても一緒なんですが、動きが軽いです。(これ結構重要)例えばロケーションの時などに軽くスマホでムービー撮っておいてその場でアップ、みんなと共有してコメントのやり取りができるってことですよ。そしてそのまま編集のやり取りと引き継げる。
すごいな。こんなツールがあれば、ディレクター、プロデューサー、カメラマンとますます、顔を合わせなくとも仕事が進みますね。忙しい映像関係者の皆様、お仕事がぐるぐる捗ります。