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いよいよ年末の気配が感じられるこの頃。ウェディング撮影の方も12月の上旬までが最後の頑張りどきです。それが過ぎるとご結婚式自体もあまりないので、ゆっくりするんですよね。

先日、いつもお世話になっている会場様へエンドロールの撮影に呼んで頂きました。「いつも」撮らせて頂いている会場様でも今日は違う。その日その日が新鮮な一日として撮影をさせて頂いているんですが、その日は会場に「記録ビデオ」のカメラマンさんもご一緒の一日でした。その姿を観察していて思ったことなど。

一応、ご説明しますと、ウェディングのビデオカメラマンって大きくは2種類います。

一つは「ショートムービー系」。

もう一つは「記録映像系」。

「ショートムービー系」というのはいわゆるDSLR、一眼動画と言われる見た目オシャレで、印象的な絵作りを重視した、クリアエティブな映像を作ってくれるスタイル。これは多くの場合、小型のカメラ、若いスタッフ、特機(スライダーやジンバル)などを使用した、いわゆる「いまどき」の映像を作ってくれます。多くなりだしたのはここ数年です。ここから、当日のエンドロール撮影も発生してきました。

もう一つの「記録映像系」。これはずっと前からあるウェディングの映像撮影で、当日のすべてのシーンをそのままじっくりと、まさに「記録的」に撮影をします。ですので長尺、あまり見た目的にはこだわったことはせず、「記録としてすべてを残す」ことが信条です。ですので、信頼性と柔軟性の高い大型のカメラ(決して性能自体は高いわけではないですが)と三脚、じっくりと後方からズームなどを駆使して全体を追いかけるのが特徴です。おじさんが多い(涙)。この「記録」から私も修行をスタートしましたっけ。

この二つのスタイル、撮り方が今、ウェディングムービーで行われています。

うちがやっているのはその二つとはちょっと違います。

「ショートムービー系」では見た目だけを重視しているようで、本当のお気持ちを感じられない。「記録撮影」もただ現場で起きていることを遠巻きに見ているだけで、その中心には寄れない。そもそもご披露宴の中だけで、ご結婚式は収まらないものだと感じています。

両スタイルにはない「人の心情に迫る」ということ。ここを重視しています。それは新郎新婦だったり、親族だったり、友人だったり。目の前にあることを見るのではなく、その心情までも見つめて、表現する。それを「ドキュメンタリースタイル」と呼んでいます。これは「ショートムービー系」の進化でもあるし、「記録映像」の進化でもあると思うんですが、このようなスタイルで、ブーケアンドリールは現場の雰囲気を撮影させて頂いています。

例えば、早くお支度室やご準備からの撮影を始めたり、機動力のある機材を選んだりと、他とは異なる撮り方もしているのですが、現場では理解がされないこともまだあります。

「ビデオさんはお支度終わりにちょっとリップを塗る感じをやりますので、そこを撮ってくだいさいね」とか、

「ビデオさん、新郎新婦になんかポーズとります?じゃ、インタビューは?」など。

お気遣い頂くのはありがたいのですが、今までのウェディングムービーの慣習から「ビデオはこう撮るんでしょ?」という決まり切った形を少し崩して、皆さんにこのスタイルをご理解頂くように努めています。日本のウェディングでこんなスタイルが一般的になる。そんな希望が私にはあります。

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